【国内初】監獄ホテルが奈良で開業!旧奈良少年刑務所をホテルとして再生

     表門(旧奈良少年刑務所) 

画像出典:法務省

国の重要文化財・旧奈良少年刑務所(奈良市)をホテルに再生する計画が、完成前から話題となっています。

ホテルを全国展開する「ソラーレホテルズアンドリゾーツ」(東京)が代表企業のグループに、運営権が譲渡されたそうですよ。

監獄ホテル」なんて聞いたら少し怖い気もしますが、一体どんなホテルに再生される予定なのでしょうか?

旧奈良刑務所の気になる外装・内装や、ホテルへの再生計画を調べてみました。

【旧奈良刑務所の歴史】気になる外装や内装は?

表門(裏・旧奈良少年刑務所)

画像出典:法務省

旧奈良少年刑務所(奈良監獄)の歴史は長く、1908年(明治41年)に建設された、現存する日本最古の刑務所。

明治政府が監獄の近代化をアピールするために建設したのですが、刑務所という陰湿かつ閉鎖されたイメージに似ても似つかない、とても美しい外観を持った建造物なんですよ。

中庭(旧奈良少年刑務所)

*中庭

中央看守所(旧奈良刑務所)

*中央看守所

舎房(旧奈良刑務所)

*舎房

画像出典:法務省

えっ?これが刑務所?」と言わざるえない美しさ!

旧司法省技官である山下啓次郎が設計した奈良監獄は、重厚なレンガ造りにドーム型の屋根を持つアーチ形の門、収容棟が放射線状に伸びるデザインが近代的です。

全景(旧奈良刑務所)

*全景

画像出典:法務省

以前は刑務所の見学等あったのですが、築年数が100年以上経った昨年3月に老朽化により閉鎖。

しかし、その美しさから「建物の保全と活用を」との声が多く上がりました。

平成26年・地元住民らで「近代の名建築、奈良少年刑務所を宝に思う会」が発足し、設計者の孫・山下洋輔さん会長就任。(世界的なジャズピアニスト)

署名活動を行った結果、昨年2月に「歴史的価値と外観の美しさ」が認められて、国の重要文化財に指定されました。

建造物の形や色・美しさや配置など、かなりの工夫がこなされた旧奈良刑務所。

写真を見れば地元の方を始め、多くの方が保全を望む気持ちも分かりますね。

日本が近代的な旧奈良少年刑務所を造った背景

考える
刑務所なのにこんなに美しいなんて・・・!」という驚きと同時に、「刑務所なのにどうしてこんなに美しくする必要があるの?」と思った人も多くいるでしょう。

実は近代的な旧奈良少年刑務所を建造した背景には、国家が絡んだ特別な事情があったのです。

旧奈良少年刑務所(奈良監獄)が建てられた明治時代には、日本の法律では外国人を裁くことができない、とても不平等な条約がありました。

その当時の日本は、まだまだ時代劇でよく見る「質素で簡素な建築物」が多い時代。

罪人を収容する監獄もその一つでした。

監獄(江戸時代・旧奈良刑務所)
*江戸時代の監獄

画像出典:法務省

そのため「日本が近代的な法治国家」として、諸外国と対等に渡り合える国だとアピールする必要があったのです。

江戸時代で使用されていた監獄も、わざわざ奈良監獄に移設してあるそう。

日本の技術進歩を、比較できるようにするためだそうですよ。

ホテルの居室は独房!「無印良品」運営のドミトリーも設置予定

ホテル

刑務所だった建造物をホテルに転用させるのは国内初!

刑務所を管轄する法務省から、ホテルを全国展開する「ソラーレホテルズアンドリゾーツ」を代表企業とするグループへ運営権が譲渡されています。

旧奈良刑務所を再生させる監獄ホテル計画では、独房(収容棟部分)の壁を壊し、3つの独房を1つにして宿泊施設へ。(約150室)

美しい旧奈良刑務所が眺望できるホテルを施設内へ新設など、様々な企画がなされています。(約80室)

その中でも驚きなのが、あの「無印良品」が運営するドミトリー(簡易宿泊所・約60床)設けられること!

無印良品のシンプルかつ洗練されたイメージは、旧奈良少年刑務所の近代的な外観にピタッとハマりそうですね。

さらに

  • 刑務所で行われた矯正の歴史を学べる歴史史料館
  • 奈良の工芸品を扱うテナントエリア
  • 食事を楽しめるレストラン
  • 温浴施設

これらの施設も併設されるそう。

史料館は平成31年10月、その他ホテルを含む複合施設は平成33年にオープン予定となっています。

国内初の監獄ホテルというだけあって、国内外問わず注目されそうですね。

国内初!監獄ホテル~まとめ~

「監獄ホテルって・・・えっ?」って最初は思ったんですが、旧奈良少年刑務所の外観を見ると、国の重要文化財になった理由がよく分かる、とても近代的な建造物でした。

これだけキレイな建物なら、以前は刑務所だったとしても、保全・再生をして後世に残したくなりますね。

重要文化財の現状を変更するには国の許可が必要らしく、改修工事は厳格な制約があるそう。

しかし文化庁は観光資源として活用しやすくするために、制約を緩和して大改修を許可したんですって。

今から完成する日が待ち遠しいですね!